髪質改善とひとことで言っても、サロンで提供される施術メニューにはさまざまな種類があります。「酸熱トリートメントが良いらしい」「水素ケアってどうなの?」など、選択肢が増える一方で、どれを選べばよいか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
この記事では、代表的な髪質改善メニューをわかりやすく整理し、それぞれの特徴や向いている髪質を比較します。自分にぴったりの施術を見つけるための参考にしてください。
髪質改善メニューの主な種類
現在、多くの美容室で導入されている髪質改善メニューは、大きく分けて以下の3タイプに分類できます。
- 酸熱トリートメント
- ケラチントリートメント
- 水素トリートメント
それぞれ、補修のアプローチや目的、持続性などに違いがあります。
酸熱トリートメント
特徴と効果
酸熱トリートメントは、グリオキシル酸などの酸性成分を使い、アイロンの熱と組み合わせて髪の内部構造を整える施術です。髪のうねりや広がりを抑えたい人に向いています。
- ツヤが出る
- 手触りがなめらかになる
- 広がりやすい髪が落ち着く
向いている人
- 軽〜中程度のくせ毛や広がりが気になる人
- カラーやパーマでダメージを受けている人
- 朝のスタイリングを時短したい人
注意点
- 独特のニオイが気になることがある
- 髪質によっては数回の施術が必要
- 繰り返し施術することで定着する傾向がある
ケラチントリートメント
特徴と効果
ケラチンは髪の主成分であり、このトリートメントではそれを補給することで、髪の内側から補修・強化します。酸熱と異なり、構造変化ではなく“栄養補給”が中心です。
- ハリやコシが出る
- 弱った髪が元気に見える
- 自然なまとまり感が出る
向いている人
- 年齢とともに髪が細くなってきた人
- パサつきや切れ毛が気になる人
- カラーやブリーチをしている人
注意点
- 効果の持続はやや短め(2〜4週間程度)
- 極度のくせや広がりには不向きなこともある
水素トリートメント
特徴と効果
水素トリートメントは、活性酸素を除去する働きを利用し、髪と頭皮の酸化ダメージを和らげるケアです。トリートメントというより、髪と頭皮の“リセット”に近い施術です。
- 頭皮環境の改善
- ハリ・コシが自然に戻る
- 施術後の髪が軽やかになる
向いている人
- 頭皮のベタつきやかゆみが気になる人
- 定期的にカラーやパーマをしている人
- ダメージの少ない髪をさらに整えたい人
注意点
- 髪の形状自体を変えるわけではない
- くせ毛や強いうねりにはほぼ効果なし
- 効果の持続性は1〜2週間と短め
比較まとめ:目的と髪質で選ぶのが正解
それぞれの施術を簡単に比較すると、以下のような違いがあります。
メニュー | 主な効果 | 向いている髪質 | 持続期間の目安 |
---|---|---|---|
酸熱トリートメント | うねり軽減・ツヤ感 | 広がりやすい髪・くせ毛 | 約3〜6週間 |
ケラチントリートメント | 補修・ハリコシ | 細毛・エイジング毛 | 約2〜4週間 |
水素トリートメント | 頭皮ケア・軽さ | 健康毛・軽ダメージ | 約1〜2週間 |
どれが最も良い、ということではなく、「どの髪質に、どんな悩みに合うか」で選ぶのが大切です。
ホームケアの重要性を忘れずに
髪質改善メニューは、サロンでの施術を受けたあとが本番です。どのメニューを選んだとしても、効果を長持ちさせるには日常のケアが不可欠です。
シャンプーの選び方で差が出る
酸熱トリートメントを選んだ場合、特に注意したいのが洗浄力の強すぎるシャンプー。施術後の髪は成分が安定していないため、優しく守るような洗浄力のものを使うことが重要です。
ヘマチンなど、補修成分を含むシャンプーは髪の内部に働きかけてくれるため、施術の効果を活かしやすくなります。

ドライヤーや寝具の見直しも効果的
日常的に使っているドライヤーの温度や、枕カバーの素材なども髪に大きな影響を与えます。高温すぎる熱や摩擦を減らすことで、施術の成果をより長く感じることができます。
まとめ:自分に合った髪質改善を、正しい知識で選ぶ
髪質改善のメニューは多種多様ですが、「どれを選ぶか」が最も大事なのではなく、「なぜそれを選ぶか」が重要です。自分の髪質や悩みに合わせて、最適な施術を選び、必要に応じて継続すること。
そして、何より忘れてはいけないのが、施術後のホームケアです。毎日の積み重ねが、髪の未来をつくります。美容室と自宅のケアをうまく組み合わせて、理想の髪質に近づいていきましょう。